お子さんの運動会のお手伝いで、重い物を持ち上げたことがきっかけだったそうです。
ギターのコードを押さえるポーズでも痛み、趣味のギターを弾けない状態がしばらく続いているとのこと。
手首を反らしたり、曲げたり、捻ったり。それぞれの動作により、主に使われる関節が違います。
反らす(‘背屈’といいます。手の甲側に反らせる動き)ときには、手のひらの中の細かな骨でできた関節が、曲げる(底屈。手のひら側に曲げる動き)ときには、その細かな骨と撓骨との間の関節が主に働きます(下図参照)。
捻るときはというと、撓骨(図では白色)と尺骨(図ではピンク色)が手首側で接している部分の関節(遠位撓尺関節〜えんいとうしゃくかんせつ〜)が中心となります。
痛めた直後で腫れたりしているときには受診も大切。その後、何ヶ月も経つのに調子が悪い場合は、これらの関節が微妙にずれたままになっている可能性もあるのです。
今回の男性も、右と左で比べてみると、左の撓尺関節がわずかに詰まり、動きが悪くなっていました。
直接なんとかしようとしても、硬すぎて無理そうです。そんなときには肘に注目。
撓骨と尺骨は、手首側と肘側、両方で接していますので、肘側の動きが悪くなれば手首側も悪くなったり、また、その逆もよくあります。
肘を観させていただくと、やはりこちらも動きが硬いのですが、手首よりも整えやすそうな硬さ。
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次に、肘と連動しそうなところは、と視点を広げながら、施術の中では全身のつながりに沿って探っていきます。
肘はかたちや動きが似ている膝や、立った姿勢で肘とほぼ水平の高さで隣り合わせる胃や肝臓と連動しやすい性質を持っています(2013年1月12日の記事内「水平相関」をご参照下さい)。
今回の場合は、荷物を持ち上げたときに痛めたこともあり、肘を動かす神経の出発点である下頚椎と直接連動していました。
主に頚椎6番の歪みが、不調を長期化させていたようです。
頚椎6番(C6)を含む均整法12種体型「回旋型」調整により、その場でギターを弾くポーズを見せていただくことができました。
※均整法では回旋型、側屈型、前屈型、後屈型など、その方のどこに歪みが生じやすいかを12種類に分けて考え、調整します。こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
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