前回のテーマは膝の内側の痛みでしたが、今回の女性は膝の前側。お皿(膝蓋骨)とももの筋肉(大腿直筋。下図の赤色)をつなぐ腱の付近が、階段を下りるときに辛いとのこと。
定期的に体のメンテナンスとして、施術にいらして下さっており、いつもはこのようなことはありません。ごく最近だそうです。
何か日常で変わったことはなかったか伺うと、新しく始めるお仕事の関係で、配布用チラシを長時間うつむいて何日も折り続け、首と肩がコリコリです、とおっしゃっていました。
首の動きを前後で比べさせていただくと、前にはうつむきにくく、後ろにとても曲がり、真上の天井よりさらに後ろが見えるほど。
チラシ準備のうつむき作業により、ある角度のまま首の筋肉が凝り固まって、それ以上うつむけなくなり、その分、後ろへ曲がりやすくなってしまったようでした。
結果として、立った姿勢のときに頭が後ろへ持っていかれるため、一時的に後ろ重心の姿勢が強くなっています。
後ろへ持っていかれた頭を、膝を前に出して、全体として支えていたために、大腿直筋と膝蓋骨をつなぐ腱(大腿四頭筋腱)が疲れてしまったのでしょう。
施術としては、均整法12種体型「後屈型」調整。首の動きを前後ともに楽に動かせるようになると、膝を前に出してバランスをとらなくて済み、腱にかかっていた負担が軽減しました。
別の40代女性は反対に、前には楽にうつむけますが、後ろには途中でつっかかり、天井を見上げにくくなっていました。
お悩みは膝痛ではなく、眠りの浅さ。明け方目が覚めると、その後寝られなくて辛いとのこと。
途中でつっかかるのは、後頭骨が上がりすぎ、つられて後ろに出過ぎていた頸椎1番(下図の赤色の一番上)でした。
後頭骨(上図の紫色)の上がりすぎは交感神経優位を、後頭骨の下がりすぎは副交感神経優位を表すことが多いです。
職場の環境が変わり、精神的な緊張が続いていたようでした。「前屈型」調整を通じて、後頭骨がよい位置まで下がると、首の動きがつっかからなくなりました。
冒頭の膝痛の女性では、後頭骨が下がりすぎ、頸椎1番は後頭骨と頸椎2番(上図の赤色の上から二番目)との間に隠れたようになっていたため、つっかかることなく、天井を見上げやすいのです。
もしもこちらの女性に睡眠に関するお悩みがあったとしたら、「寝ても寝ても眠い」など、副交感神経優位に関わる傾向になるでしょう。
『身体均整法学園 Facebookページ』
快風院『均整日記』、おかげさまで今年の4月で10年目に入りました(感謝)。当ブログの考え方の核となる身体均整法。その学園Facebookページが立ち上がりました。どのようにして身体均整法を身につけていくのか、日々の授業の様子を知りたい方はこちらまで☆
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このように、首の動きは悪姿勢からも、自律神経のアンバランスからも影響を受けます。
逆に、首の動き調整を通じて、膝の状態を含む全身姿勢や、自律神経バランスを整えることもできるのです。
すべての不調を、均整法はかたちや動きに置き換える視点を持っています。
病院での受診も常に頭に置きながら、均整法視点もぜひ、ご活用下さいね。
◆◆◆9月22日開催「モデル施術」担当のお知らせ◆◆◆◆
「均整法研修センター」研修の一環として、お客様をお招きし、モデル施術を担当しています。◯料金はセンター規定の3000円。2~3名の研修員がベッドの周りで見学しますが、それが気にならない方であれば、私の院に来院されるよりもお得です。
◯毎月第4月曜日、午前10時30分~午後4時30分(施術終了)。
9月は22日開催です。
◯私の施術を初めて受ける方を対象とします。
◯2回目以降もセンターでの施術をご希望の場合は、私の指導のもと、研修員が施術を担当します。
現在、均整法学園に通っている学生さん達や、卒業生のみなさんも歓迎します☆
(一人が施術を受け、他の方が見学もOK)
詳しくはセンターではなく、私(快風身体均整院)まで直接、メールかお電話(03-6904-3020)下さいね。
※12種体型についてはこちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
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