40代男性Aさんから、「最近、訳もなくイライラしがちなのですが、なぜでしょうね?」とのご質問がありました。
この「最近」とは、今年の秋に来院されたときのこと。
冬に入った先日もいらして下さいましたが、もうイライラ感はないそうです。
秋のAさんのお体で目立った箇所は、手の親指のつけ根が柔らかすぎることでした。
ツボでいうと「魚際(ギョサイ)」の付近。肺経ライン上にあります。
「秋は肺の季節」と、ときどき当ブログ上でお話しします。
元気な人は何事もなく通過できるのですが、もともと疲れのたまっている人は、肺を中心に1年分の疲れが出やすい季節です。
ところで、イライラ感には「肝」が関わります。肝の興奮状態は、イライラして寝付けないなどの状態を招きます。
漢方における「五行」の考え方に当てはめるとよく分かります。
下図の「肺→肝」のラインで、肺がほどよく肝を抑えているときにはよいのですが、抑えが弱くなると、その分、肝が興奮しすぎてイライラ感につながるのです。
魚際の柔らかすぎが、肺の抑えの効いていないサイン。また、Aさんの背中上部「肺兪(ハイユ)」もへこみ気味でした。
逆に、肺とシーソーのような関係にあり、「膀胱」の反応が出やすい「仙椎2番(膀胱兪)」がカチカチになっていました。
仙椎2番を含む均整法12種体型「泌尿器型」を用いて調整。ふっくらした魚際を取り戻していただきました。
快風院『均整日記』、おかげさまで12年目となりました(感謝)。当ブログの考え方の核となる身体均整法。その学園Facebookページが2年前に立ち上がりました。どのようにして身体均整法を身につけていくのか、日々の授業の様子を知りたい方はこちらまで☆
40代女性Bさんは、秋から冬にかけて食欲が落ち、毎年やせてしまうのが悩みとのこと。
やせないよう、無理して食べても太れず、冬が過ぎるとまた、自然と体重が戻ってくるそうです。
先述の「肝」は、食欲にも関わります。
Aさんとは反対に「肺→肝」のラインで、秋の影響で興奮しすぎた肺が肝を抑え込んでしまうと、食欲低下につながるのです。
胸椎9番「肝兪(カンユ)」を含む、均整法12種体型「呼吸器型」調整により、肺と肝とのバランスをとらせていただきました。
全ての不調を、均整法はかたちや動きに置き換える視点を持っています。
医学的視点と合わせて、均整法視点もぜひご活用下さいね。
※均整法では「泌尿器型」「呼吸器型」「骨盤型」など、体型を姿勢や動きによって12種類に分けて考え、さらに悪姿勢や偏った動作からか来た歪みか、内臓疲労や脳疲労から来た歪みかを分けて調整します。12種体型については、こちらもどうぞご参考に。
快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
※あなたのお悩み、痛む箇所をキーワードとして、右欄にある検索窓で、当ブログ内を検索してみて下さい。お悩み解消に役立つ情報が、きっと見つかります→