「肩がやわらかくなりましたね〜っ」とつい叫んでしまったほど、50代女性Cさんを久しぶりに施術させていただいて驚きました。
3年ぶりにいらっしゃいました。設計のお仕事のため、デスクワークは避けて通れません。
3年前は仰向けに寝てバンザイのポーズをしていただくと、両腕がまったくベッドにつきませんでした。
ところが今回は、なんとか両方ともつきます。つける努力やラジオ体操を、毎日続けていたそうです。
「先生のおっしゃるとおり、首や肩がとても楽になりました」とのこと。
見た目にもずいぶんすっきりしていました。以前は両肩が上って巻き込み、ボーンとした厚みがあったのです。
来月からまた忙しくなるので、その前のメンテナンス施術としてのご来院。
いろいろお話ししながら施術をする中で、喜んで下さった話題は、肩がやわらかくなることによる、高血圧予防の効用。
現在のところ血圧に異常はないそうですが、肩のやわらかさを保つことで将来も快調であるならばうれしいと、運動を続けるモチベーションアップにつながったご様子でした。
高血圧の方は、頸椎と胸椎の境目あたりの動きが硬く、盛り上がることが多いです。
その近くに位置する交感神経「星状神経節(下図の青く色付けした神経)」などが、常にがんばりすぎてしまうからです。
頸椎と胸椎の境目をやわらかく保つことは、星状神経節ケアになります。
ただし、首のストレッチだけでゆるめることは簡単ではありません。両肩の硬さがじゃまをするからです。
Cさんのように、肩の柔軟性を先に高めたほうが、効率よく首のやわらかさを実現することができます。
60代女性Dさんは、タオルを持っての肩回しを1ヶ月ほど前から始めたそうです。
タオルの両端を握って、前から後ろ、後ろから前などグルングルンと肩関節を回します。柔軟性が高まるほどに、握る手と手の距離を縮めます。
前回までは、施術の流れの中でよく「力を抜いて下さいねー」とお声がけをする場面が多かったのですが、それがほとんどなくなっていました。
施術では、施術者に自分の手や足、頭などを持たれるわけですから、最初は緊張することもあります。
普通は回を重ねるごとに力が抜けてくるものですが、何度いらしても力む方も。
体を動かす習慣のない方は、施術中はもとより、普段でも体が無意識に力んでいます。
このこともまた、肩こり・腰痛はもとより、高血圧など、生活習慣病の土台になります。
40代男性Eさんは、月に1度いらっしゃるようになって1年ほどが経ちました。
デスクワークと運動不足により、かなりの猫背でしたが、最近は見違えるようにスラッとした姿勢になりました。
運動を始めたわけでもなく、特に生活習慣は変わっていないそうです。
施術後、「何だかスーッと立てている気がします」「こんなふうに楽に立ちたかったんです」など、姿勢に関するコメントをいただきます。
施術を繰り返しているうちに、体が正しい姿勢を覚え、普段の姿勢や動作が変わり、徐々によい方に定着していきます。
施術だけでも、体の学習の機会になり、このように変化は出ますが、できれば運動などのよい習慣は、日常に取り入れていただきたいところです。
Cさんのバンザイストレッチやラジオ体操、Dさんのようにタオル肩回しなど、ワンポイントでもいいのです。それをきっかけに体は変わります。
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