立った姿勢で上体を捻ってみると右に捻りにくく、次に仰向けで両膝を立てて左右に倒してみると、左に倒しにくい。ということは、上半身と下半身の捻れの向きが逆になっており、均整法の体型分類でF6(フォーム6。左回旋型)にあたります。
この動きの制限がどこから来ているかを均整法では観ていきます。具体的には、今回の場合でしたら仰向けで膝を倒していくとき、その動きがどこで止まるかを観ます。
人によって腰で止まったり、股関節で止まったりいろいろなパターンがありますが、この方は腰も股関節も割とスムーズに動いたあと、その上の右肋骨で捻りの動きが止まってしまいます。
右肋骨の中には何が収まっているかというと、肝臓です(2005年5月30日分『肝臓の位置』の図をご参照下さい)。人間ドックでもここ数年来、肝臓を指摘されているとのこと。
均整法ではこのように、動きの制限(可動制限)から、その方の歪みがどこから来ているかを観察し、またその解除(可動制限の解除)を得意とします。
肝臓調整を中心としたフォーム6調整を終えたあと、再び立った姿勢で上体を捻っていただくと、動きの左右差はなくなっています。ゴルフのバックスイングのフォーム(右利きの方の場合、右捻りの動き)もチェックされ、これならコースに出られそう!と喜んで下さいました。
よく知られているように、右肩甲骨の内側というのも肝臓の疲れが出やすい箇所です。時間が経つにつれ、その範囲は広がる傾向にありますから、施術もさることながら、日常生活の見直しなど、早めの対処が望まれます。
※「フォーム6」については、こちらも参考になさって下さいね。快風院 症状別体型研究『12種体型』