「腰が痛くて」と、70代女性のお客様Uさん。体を前に曲げようとしてもあまり曲げられず、後ろには普通に反らすことのできる状態でした。
お話を伺うと、庭のぶどう棚の手入れのために、何時間か上を向いた姿勢で作業をしたあとからとのこと。
ここ最近のブログでは、腰痛や寝違え他の原因を、季節的な内臓の疲れに当てはめて考えるという内容でお送りしてきました。
今回のUさんはそうではなく、いつもと違った姿勢が、腰に負担をかけたためと考えられます。
高いところに手を伸ばしての作業では、上体を後ろに反らせて支えている必要があります。
そのとき、支えるために他よりも頑張って働く背骨(椎骨)があります。胸椎1番、9番、腰椎5番です。
この3つの椎骨を中心に、後ろに反る姿勢は支えられています。
反り姿勢が長時間になったときに、疲れが集中して固まりやすいのもこれらの椎骨。
そうなると、後ろには反ることができても、前に曲げることは難しくなってしまいます。
後ろへ反る姿勢を支え続けて疲れてしまった3つの椎骨を整えると、再び前にも曲げられるようになります。
「ここまで来るのが大変だから日程を変えていただこうかと思っていたのですが、頑張って来てよかったです」とUさん。
Uさんは、腰を「ギクッ」としてしまう前でしたから、施術により前後のバランス調整をするだけで済みました。
「ギクッ」や「ピキッ」としてしまったとしたら、腰のどこかが、言わば捻挫のような状態ですので、頑張って来ようにも、来られなかったかもしれません。
そうなる前に前後、そして左右、回旋のバランス調整で予防しておくことが大切です。
デスクワークで長時間、腰を丸めて座っていて、立ち上がったときに腰を急に伸ばせない方は、今回のUさんとは逆の前後バランスの乱れといえます。
他には、パソコンモニターの位置により、上体を捻った姿勢でのデスクワークが多い方、偏った動作が中心となるスポーツに取り組んでいる方は回旋のバランスが乱れがち。
前後バランスの乱れには仰向けで、左下の写真のように脚をそーっと何度か引き伸ばしたり、回旋バランスの乱れには、右上の写真のように、回旋している方向にさらに回旋を加えると整います。
今回ご紹介したように骨格、筋肉を用いたり、前回、前々回の自律神経、内臓から調整したりと、あらゆる視点から体バランスを整える身体均整法。昔は学びにくかった時代もありましたが、今は系統立てて学べる講座ができました。
私の母校でもある「身体均整法学園」。学園説明会も始まっています。詳しくは下記「お知らせコーナー」をご覧ください。
気になる不調があれば、医学的視点に加え、今回のような均整法視点もぜひ取り入れて、改善・予防に生かしてくださいね。
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都内はもとより、おかげさまで遠方の皆様からも、多くのお問い合わせをいただいています。
以前、直接ご来院できない皆様のセルフケア用にとの願いも込めて書いた拙著『内臓ウォーキング』が、ここに来て再びお役に立つことができて嬉しいです。
◯『内臓ウォーキング』他、拙著のご紹介:これまでに6冊出版させていただきました。感謝いたします。