「歯の様子から、寝ているときに、かなり食いしばっているようです」と、歯医者さんに言われたことがある、50代女性のお客様Eさん。
食いしばりや歯ぎしりの原因には、ストレスが関わっているなど様々な説があります。
均整法では、骨盤の歪みが強いタイプの方に起こりやすいとされています。Eさんも骨盤の左右差が大きくなっていました。
細かく見ていくと坐骨や仙骨他、様々な点での左右差が私の手には感じられるのですが、それだけではご本人は実感しにくいです。
実感していただくための方法のひとつが、当ブログでもよく登場する、こちらの動作。
骨盤の右側の動きが固まり、立てた両膝が左に倒れにくくなっていました。
骨盤の歪みを感じていただいた上で施術開始。均整法には「12種体型」という考え方があり、そのうちの9種と10種が「骨盤型」となっています。
均整法資料である「講座集復刻版第2集」11ページに、「(胸椎4番は)下顎骨と骨盤の機能とに関連を持っている」「顎の形は、ちょうどその人の骨盤の形を見ているようなものである」とあります。
胸椎4番は骨盤型の椎骨に含まれますので、骨盤型調整によって胸椎4番が整うよう、施術を組み立てていきました。
セルフケアとしては、手の中指を用いることができます。
中指は胸椎4番と連動していますので、自分でも整えやすく、毎日続けるのにちょうどよいのです。
このようなことをお話ししつつ、Eさんの右手中指を軽く引いて整えると、左右への動きが同じになりました。
寝る前にこの動作をチェックしておいて、左右差があれば、中指を自分で整えて、もう一度チェック、整っていればセルフケア成功です。
快風院『均整日記』、おかげさまで2020年4月で16年目となりました(感謝)。当ブログの考え方の核となる身体均整法。実は身につけるための学園があります。日々の授業の様子など、下記リンク先をご覧下さい☆
中指では整いにくい骨盤もあります。
「右の股関節全体が痛いというか重いというか、調子が今ひとつ」とおっしゃっていた50代女性のFさん。上記のEさんと同じく、両膝が左に倒れにくくなっていました。
ただし、同じように見えても、Fさんの右の骨盤や股関節を固めていたのは、大腰筋でした。
肝臓の疲れにより、右の大腰筋が引っ張られ、大腰筋がついている「小転子(下図参照)」のところで股関節の動きが固まっていたのです。
そこでFさんの股関節を整えるためには、肝臓調整が活躍しました。
このことから、Fさんの骨盤セルフケアには、中指よりも肝臓疲労解消をお薦めしました。
医学的視点に加え、均整法視点をぜひ毎日の生活に取り入れて不調の原因を探り、改善・予防に生かして下さいね。