施術の前後には鏡の前で、姿勢の変化を確認していただいています。
肩周り周辺については特に変化が目につきやすく、みなさん「肩のラインがそろった」「胸が開いた」「首が長くなった」「呼吸がしやすくなった」などの感想をお話しして下さいます。
背骨の自然なカーブ(生理的弯曲)がくずれると、姿勢に大きく影響します(下図参照)。
例えばカーブが強くなりすぎると猫背になり、今回の女性のように肩も前に巻き込みます。
逆にカーブがなさすぎても、様々な症状の原因となります。
頭痛や肩こりがひどくて整形外科を受診したときに「頚椎のレントゲンを撮ってもらったら‘ストレートネック’と言われました」など。
頚椎だけがまっすぐなのではなく、背骨全体的に自然なカーブがなくなっていることが多いのです。
自然なカーブの形状に合わせて神経や内臓が配列されていますから、生理的弯曲がくずれると、それらの調子にも影響します。
そこで施術では、部分的な歪みだけではなく、全体としての姿勢、生理的弯曲を整えることを、大きな目的のひとつに置いています。
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部分的に肩のすぼまる原因を眺めてみると、今回の女性もそうでしたが、股関節がとても硬く、開脚の苦手な方が多いです。
女性は特に、椅子に座るときなどの膝を閉じる習慣からか、日常生活全般としても内股ぎみに行動し、股関節前がすぼまりやすい様子。
股関節前のVゾーンには、骨盤の両側の角(上前腸骨棘)から恥骨に向けて、「鼠径靭帯(そけいじんたい)」と呼ばれる強い靭帯がピーンと張られています。
股関節前をすぼめて行動すればするほど、鼠径靭帯でできたVゾーンは縮められっぱなして硬くなり、開脚もしにくくなります。
Vゾーンの角度がきつくなると、つられて硬く、角度もきつくなりやすいのが、形が似ている肩(鎖骨)のVゾーン。
均整法では「同形相関」「上下相関」と考えます。
今回の女性の場合も、開脚がスムーズにできるよう、鼠径靭帯を調整し、生理的弯曲が整った結果、施術後に鏡に向かっていただいたとき、肩のラインの大きな変化に気づいていただけたのでした。
※均整法では回旋型、左右型、骨盤型など、姿勢や動きを12種類に分けて考え、調整します。こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
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