40代女性のお客様Kさん。施術の最初、立ったときの姿勢を見せていただきながら、「今日は右肩、辛そうですね」とお伝えすると、驚いたご様子で「どうして分かるんですか?」。
右肩がガクンと下がっていたのです。
辛い側の肩は上がっているように思われがちですが、下がって辛い場合もあるのです。
なぜ下がるかは、左と右で違います。
右の場合は肝臓疲労、左の場合は心臓疲労が多いです。
Kさんの場合は肝臓疲労からの凝りが右肩を引っ張り下げているイメージです。さらに両方が巻き肩になっていました。

立ち姿勢からベッドに仰向けになっていただきました。その後、うつ伏せに。
ここまでは右肩に張りを感じていらした様子ですが、うつ伏せ施術で何ヶ所か整えて、再び仰向けに戻っていただくと「あれ? なんか楽かも?!」と。
胸椎9番など、肝臓疲労の反応が出やすい点を何ヶ所か操作させていただいたのです。

終わって立っていただくと、肩の上がり下がりがそろうとともに、巻き肩も8割くらいは開いていました。
巻き肩の解放は、腕を体の横にきちんとぶら下げておくために必要です。
腕は意外と重いので、巻き肩につられて前にぶらさげてしまうと、直接的に肩や首の辛さの原因になるのです。

肩周辺の微調整で、残りの2割を整えさせていただきました。
デスクワークの時間が長いKさんを始め、現代人にはどうしても起こりがちな巻き肩。
巻き肩には様々な筋肉が関わります。
たとえば脇の下の奥、肩甲骨の裏側につく「肩甲下筋」をいかに整えるかも、解放へのポイントのひとつです。

巻き肩や肩の上がり下がりを、ぜひ「内臓疲労」と「日常の体使い」の両面から整えてみて下さい。
全ての不調を、均整法はかたちや動きに置き換える視点を持っています。
医学的視点と合わせて、均整法視点もぜひご活用下さいね。