40代男性のお客様Kさん。バンザイをすると右肩が痛いとのこと。
仰向けでおへその右斜め上を触らせていただくと、少し凝ったような硬さがありました。
そこを押さえたまま、もう一度バンザイをお願いすると、「あれ? 痛くない」と。
この日の調整ポイントが決まりました。
十二指腸に胆嚢と膵臓が合流するファーター乳頭付近の凝りでした。
押さえて一時的にゆるめておくと、バンザイの動きが楽になります。ポイントをはずすと楽になりません。
何ヶ所かを押さえながら、いちばん楽になるポイントを探し、整えていくのです。
前回は、暑い時期の坐骨神経痛予防についてお話ししました。
暑い時期にはKさんのように内臓、特に消化器系の疲労から肩痛を起こす方も多いのです。
ファーター乳頭の他には、大腸と小腸のつなぎ目「回盲弁(下図の赤丸付近)」などにも凝りが起きやすく、そこに引っ張られて腕が上がらなくなります。
よく布と画鋲に例えられる状況です。
木のテーブルにタオルなどを敷き、どこかに画鋲をさして、タオルの端っこを引っ張ると、画鋲でとめてあるところに引っ張られて動きません。
タオルの端っこが腕、画鋲がファーター乳頭や回盲弁の凝りです。
このような状況が、からだ全体のバランスの中で起こっています。
前回お話しした通り、夏は水分、特に冷たい飲み物のとりすぎによる内臓疲労に気をつけて下さいね。
同じ肩痛でも、このような例も。
40代女性のお客様Tさんは、左肩のバンザイ痛でした。
Tさんの場合は、内臓疲労というよりも、自律神経疲労。
仕事上のストレスから、星状神経節(下図の赤丸をつけた青色部分)が常に緊張状態。左肩を深部から凝り固めてしまったのです。
施術により星状神経節がゆるむのと、次回ご来院までにストレスで再び凝り固まるのとのせめぎ合いでしたが、あるきっかけでとても快調になりました。
それは、ちょっと早めの夏休みをとっての、長めのご旅行。もともと旅が好きな方だったのです。
とても気分転換になったご様子で、星状神経節の凝りはなくなり、楽々バンザイできるようになっていました。
自律神経疲労といえば、会社の仕事が休みになる週末にはアトピーが治まり、仕事が始まる月曜にはまた出てくる、を繰り返していた女性の方も、過去に施術させていただいたことがあります。
それほどまでにストレスの、自律神経への影響は大きいのです。
ぜひ、均整施術に加えて、ご自身なりの気分転換=自律神経疲労解消の方法を見つけて下さいね。もちろんご相談にも乗ります(私は週末の映画鑑賞です)。
すべての不調を、均整法はかたちや動きに置き換える視点を持っています。
医学的視点と合わせて、均整法視点もぜひご活用下さい。
※均整法では「回旋型(ねじれ型)」「前後型」「左右型」「骨盤型」「肋骨型」など、体型を姿勢や動きによって12種類に分けて考え、さらに悪姿勢や偏った動作からか来た歪みか、内臓疲労や脳疲労から来た歪みかを分けて調整します。
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