40代女性のお客様Uさん。施術の最初、足の甲をしばらく整えさせていただいていると、「そこって、なにか歪んでいたりしますか?」とのご質問が。
「足指のつけ根の、骨と骨の間がせまく硬くなっているので、整えていますよ」とお伝えすると、「その指(薬指)ばかり、爪が割れたりするんです」とのことでした。
足指のつけ根の骨「中足骨(下図参照)」同士の間がせまくなっているところは、無意識に重心を支えてがんばっている姿を現しています。
がんばりすぎるとその足裏にマメができたり、Uさんのように爪が割れたり色が変わったりと、様々なことが起こります。
Uさんのお母様(70代)も、ときどき一緒にご来院されます。
「施術が終わると、帰り道、歩くのがとっても速くなります。いつも娘に遅い遅いっていわれるので、うれしいです(笑)」と喜ばれます。
お母様の中足骨は、Uさんよりさらに外側の、小指と薬指との間が両足ともにせまくなっていました。
あまり運動の習慣がないまま、長年過ごされてきたこともあり、体の外側をがっちり固めて重心を支える習慣がついてしまったご様子。
たとえば、運動が得意な人は、重心を体の中心線近くで支えることができ、外側はほどよく脱力できます。
すると、重心を振り子のように移動させながら、体幹も手足も大きくしなやかに動かせます。普段、普通に歩いていても自然と大股になります。
体の外側をがっちり固めて重心を支えてしまうと、小股でしか歩けなくなります。
このようなことから、年齢に関わらず、普段の歩きが大股か小股かは、体がうまく使えているかどうか、ひいては健康のバロメーターといえます。
快風院『均整日記』、おかげさまで14年目となりました(感謝)。当ブログの考え方の核となる身体均整法。実は身につけるための学園があります。日々の授業の様子など、下記リンク先をご覧下さい☆
ただし、内側で支えすぎても不調につながるので気をつけましょう。
40代男性のお客様Sさんは普段、下図「内庭(ないてい)」にあたる、人差し指と中指のつけ根の間で支えすぎているご様子で、長く歩いていると、そこが疲れるとのこと。
以前から鼻の調子がわるく、今の時期は花粉症にもお困りです。
鼻の不調の方は、内庭付近で重心を支えすぎ、上図の胃経ラインを通じて鼻に影響することが多いです。
定期的な施術や、正しい姿勢・動きを意識した日常生活により、重心を外側でがっちり支えすぎず、Sさんのように内側の一点でがんばりすぎず、他の点も臨機応変に使い、ほどよく重心を支えられるようになります。
すると、Sさんであれば胃経ラインも自然にゆるみ、鼻の不調を改善の流れに乗せることができるのです。
「正しい姿勢・動きを意識した日常生活」は、下記の拙著をご参照下さいね。
すべての不調を、均整法はかたちや動きに置き換える視点を持っています。
医学的視点と合わせて、均整法視点もぜひ、毎日の生活の中に取り入れてみて下さい。
※均整法では「骨盤型」「肋骨型」「回旋型(ねじれ型)」「前後型」「左右型」など、体型を姿勢や動きによって12種類に分けて考え、さらに悪姿勢や偏った動作からか来た歪みか、内臓疲労や脳疲労から来た歪みかを分けて調整します。
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