40代女性のお客様Rさん。「腰を痛めてしまって、ここ1ヶ月、辛くて……」と、2年ぶりくらいにメールでご予約をいただきました。
来院当日、ご様子を伺うと、「今日は割と調子がいいのですが、体を前に曲げるときや、あと、座っていて立ち上がったときが辛くて」とのこと。
「いつもは立った姿勢からの前屈で手のひらが床にペタッとつくのに、指先が届くか届かないか、ギリギリのところです」と、やってみせても下さいました。
整形外科も受診し、骨などには異常はなかったそうです。
どんな動作のときに痛むかも大事な情報ですが、「今日は割と調子がいい」も、とても大事です。
この季節に多いのは、冬から春に向けて、自律神経の切り替えがうまくいかないことによるギックリ腰や寝違えです。
自律神経の乱れからの不調が長期間続く場合には、日によって痛みの度合いが変わることがあります。
「寒の戻り」など、安定しない気候への対処に自律神経が追いつかない日、年度末で仕事が忙しい日などは、辛さが増したりします。
逆に、Rさんのように、均整院に施術の予約をしたことによる安心感によって自律神経がゆるみ、来院前から調子が回復することもあります。
施術効果を高めるためにはちょうどよい機会となります。痛みが楽で、ある程度動けるうちに、整えられるからです。
仰向けで両膝を立てて左右に倒してみると、左には倒れやすく、右には倒れにくくなっていました。
左の腰を中心に、左半身全体が固まっている状態です。
左半身の硬さは、交感神経のがんばりすぎを表しますから、この硬さを解除します。
腰を触るのは避けて、左半身のうち、腰以外で固まっている箇所を探します。
Rさんは頭のてっぺんの少し左側に固まっている点がひとつありました。
経絡でいうと膀胱経ライン上です。
膀胱経ラインは、交感神経による左半身の固まりが強く出やすいラインです。
そのライン上で見つけた点をゆるめると、ラインを通して、左半身全体がゆるみます。
頭に見つけた点の操作により、Rさんの先ほどの動作にも、左右差がなくなりました。
その後は、冒頭の「体を前に曲げるとき」「座っていて立ち上がったとき」を手がかりに、均整法12種体型「前後型」調整などで仕上げていきます。
施術後の前屈では、手のひらがペタッと床につき、喜んでお帰りになりました。
体には他にも複数、その人の自律神経の状態や、日常の姿勢・動きなどの習慣を支えているさまざまなラインがあり、使いすぎたり、逆に使わなさすぎたりしたラインは凝って固まりがちです。
私はそのラインを「こりライン」と呼んでいます。
漢方や東洋医学でいうところの、経絡と重なる部分も多いです。
「こりライン」は、ウォーキングによってもゆるめることができます。
こちらに詳しく書きましたので、参考にして下さいね。
冬から春、秋から冬など、季節の変わり目に体調を崩しやすい方には、その季節が来る前からの予防的な施術が一番です。
とはいえ、お忙しくてなかなか施術にいらっしゃれない方も、駆け込み施術のお問い合わせ、お待ちしています。
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快風院『均整日記』、おかげさまで14年目となりました(感謝)。当ブログの考え方の核となる身体均整法。実は身につけるための学園があります。日々の授業の様子など、下記リンク先をご覧下さい☆
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※均整法では「前後型」「左右型」「回旋型(ねじれ型)」「肋骨型」「骨盤型」など、体型を姿勢や動きによって12種類に分けて考え、さらに悪姿勢や偏った動作からか来た歪みか、内臓疲労や脳疲労から来た歪みかを分けて調整します。
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