背中であるからには背骨を観させていただくことは基本ですが、もうひとつ忘れてはならないのは「肋骨」。
よくつる付近の背骨に歪みがない場合、肋骨の歪みを考えなければなりません。
均整法では肋骨の歪みの原因を2つに分けています。
ひとつは背骨(胸椎)の歪みにつられて肋骨も歪む場合。もうひとつは、胸椎ではなく骨盤の歪みにつられて肋骨が歪む場合です。
さらに胸椎の歪みは悪い姿勢からくるものと、胃や肝臓といった、胸椎付近から神経が出ている臓器の慢性疲労からくるものとに分けられます。
『身体均整法学園』東京校・大阪校・札幌校
『各地の身体均整院』
『取材・広報』
よって、施術としては、例えば「肋骨型」調整で直接肋骨が整うこともあれば、今回の女性のように「骨盤型」調整で骨盤の歪みがとれた結果、肋骨が整うこともあるのです。
※「肋骨型」「骨盤型」など12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
※あなたのお悩み、痛む箇所をキーワードとして、右欄にある検索窓で、当ブログ内を検索してみて下さい。お悩み解消に役立つ情報が、きっと見つかります→
2回目のご来院の際、うつ伏せの施術後に「背中(の施術)、気持ちいいですね〜っ」とのご感想をいただきました。
均整の施術では、背中の施術を上から下までまんべんなく行うことはありません。
今回の男性の場合、主に肝臓に関係する背骨の際を、上から5つおきに、あるときは左、あるときは右と、3ヶ所ほど触らせていただいただけです。
専門的にはF4内界調整(フォーム4の消化器型調整)といいます。
均整法では、姿勢や歪みを12種類に分類したF1〜12の中から、その人に当てはまる歪み(今回であればF4)を検出し、整えていくのです。
『身体均整法学園』東京校・大阪校・札幌校
『各地の身体均整院』
『取材・広報』
背中以外の施術の際も、例えば左腕だけ回したり、右腰だけを捻ったりすることもあれば、右腕はバンザイして左足を開いた左右非対称な仰向けポーズで、お腹を整えたりもします(このポーズでは、肝臓を整えることができます)。
また、同じ捻る施術でも、息を吸ったときに捻ることもあれば、吐いたときの場合もあります。
均整法では、前後や左右どちらかに偏った姿勢を平衡体に戻していきます。
もともと歪みのない部分に加える施術は体にとって負担と考え極力避け、最小限の施術を目指すのです。
整えるべきポイントにしぼった施術の気持ちよさを一度、体験してみて下さいね。
※「F4」「消化器型」など12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
※あなたのお悩み、痛む箇所をキーワードとして、右欄にある検索窓で、当ブログ内を検索してみて下さい。お悩み解消に役立つ情報が、きっと見つかります→
均整法では症状そのものは取り扱わず、その方の動作や姿勢が現在どうなっているかを観ていきます。
今回の男性であれば、おじぎの動作=前屈の動作ができません。均整法では「前後型」に該当します。
他には例えば左に倒したときに痛い「左右型」、右に捻ったときに痛い「回旋型」など、12種類の姿勢・動作に当てはめていくことができます。
痛む箇所から背骨(椎骨)を4つ、あるいは5つおきに上に上がっていくと、痛みはないものの、動きがとても硬い椎骨をいくつか見つけることができます。
そこが施術のポイントになることが多く、今回の男性は肩甲骨の間にある、胸椎2番と3番がくっついたようにガチガチになっていました。
ここは肩の動きの中心となる椎骨でもあり、左肩の動きが鈍くなって、右と比べるとバンザイがしにくくなっています。
肩の動きが悪くなると、同じ側の腰の動きにも影響が及びます。
以上のことから「胸椎2,3番」→「左肩」→「左腰」の順に動きが悪くなっていった流れをつかみ、痛い左腰以外の部分を「前後型」に当てはめつつ整えていくと、おじぎの動作の範囲が広がっていきます。
『身体均整法学園』東京校・大阪校・札幌校
『各地の身体均整院』
『取材・広報』
何日か後、「前回の施術後、真っ黒い痰が出て、それからタバコがまずくなりました」というお話を伺いました。
胸椎2,3番付近には、肺を働かせるためにも大切な神経が集まっており、喫煙の習慣のある方は、この辺りを中心に、上猫背になりやすいのです。
このことから、先述の「胸椎2,3番」→「左肩」→「左腰」のさらに手前に、「喫煙」が入ることが予想されます。
ほとんどのお悩みには、生活習慣が影響しています。
一般的に悪習慣と知られていること以外にも、「え?こんなことが?」というような、ちょっとした習慣が、体にとって大きな負担をかけていることもあるのです。
均整法を通じて、あなたのどの習慣がどう体に影響しているかをつきとめてみて下さい。
※「前後型」「左右型」「回旋型」など、12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
※あなたのお悩み、痛む箇所をキーワードとして、右欄にある検索窓で、当ブログ内を検索してみて下さい。お悩み解消に役立つ情報が、きっと見つかります→
遠方からのご来院のため、1ヶ月に1度の施術。その機会を最大限に活かすためには、やはりふだんの生活へのアドバイスがかかせません。中でもポイントは運動。
施術で身体を前後左右にバランスよく動けるようにさせていただいた上で、エクササイズを毎回ひとつだけお勧めすることにしました。
やせるため、筋肉をつけるために激しく動くことではなく、日常生活の動作を変えることが目的です。
気になる部分は、本当は使わなくてよい部分を、長年のくせで使い過ぎてしまった結果であることがほとんど。
例えば多くの女性は、歩くときなどにももの前や横の筋肉を使い過ぎ、そのため骨盤が前側に引っ張られ、お辞儀をしたような姿勢をわずかながらとっています。
お辞儀をしたままでは地面を見てしまうので、顔を起こすために首のつけ根は常にがんばり続け、長年のうちに盛り上がってくるのです。
使うべき筋肉を使えるようにして生活し、正しい姿勢を身につければ、気になる部分は使われなくなり、全体として美しい姿勢が実現します。
1回目はももの後ろの筋肉を使えるようにするエクササイズ。それを1ヶ月続けていただいて、変化を見ながら次のステップへ、という流れを計画しました。
1ヶ月後「先生、着物を着たときに、首の後ろが気にならなくなりました!」とのうれしいご報告。
おまけにももの前ばかりでなく、後ろもバランスよく使え始めてきた結果、足も見違えるほどに細くなっていました。
こうなるとエクササイズを毎回ひとつだけという計画は、よい方向に変更です。ご本人から「他には何と何をやればいいですか?」との、やる気満々のご質問。
二の腕を細くするために、肩甲骨から腕を動かせるようにしたり、コアトレーニングなどで知られる「腸腰筋」を使えるようにするためのエクササイズをお伝えしました。
『身体均整法学園』東京校・大阪校・札幌校
『各地の身体均整院』
『取材・広報』
これらのエクササイズは3年前、私が均整法の施術後に最適な日常生活のアドバイスはないかと探していた頃、その考え方と方法に感銘し指導をお願いしたスポーツトレーナー、志水博彦先生の理論がもとになっています。
その私にとっても待望の志水先生DVD「美しい姿勢と歩き方」が完成しました。
エクササイズ1種目だけでも、それをきっかけに今回の女性のように変われる方もいらっしゃいます。
足首や骨盤、肋骨、肩甲骨など、足の先から頭のてっぺんまでの使い方を通して身につければ、その変化はさらに早く確実なものになるでしょう。
今回の女性は茨城からのご来院ですので、さらに遠方の方になると、ご来院は大変。そのような方にもお薦めです。
※均整法の施術については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
※あなたのお悩み、痛む箇所をキーワードとして、右欄にある検索窓で、当ブログ内を検索してみて下さい。お悩み解消に役立つ情報が、きっと見つかります→