肌が、特にお顔のほっぺた辺りのきめ細かさが戻ってきたそうです。
院の玄関を入ってきたときから、前回と比べて全身がパーッと明るい感じになっていたのには気がついていました。お顔の色がいいのです。
顔色も、その方の健康状態がどうであるかを示す、大切な観察ポイント。
漢方でも、青っぽい色の顔は肝、黒っぽい色の顔は腎の不調の現れ、などといわれます。
骨格の歪みによって神経のどこかが圧迫されて腰が痛い、指がしびれるなども、均整法の得意技。
さらに「内蔵賦活法(ないぞうふかつほう)」による、全身の健康の維持、向上を目指す調整も、大きな特徴として、ぜひ覚えておいて下さい。
例えば肝臓が慢性疲労を起こして、体内の老廃物の処理が滞ると、その仕事が終わるまで、体は外に向かう気力を出すことができません。
そんなときには何事にもやる気が出ず、鬱にでもなってしまったのでは? と心配になることも。
肝臓賦活法により、しっかり肝臓を休ませ、元気にすると、翌日などは滞っていた体内作業が急に進みます。
そのため一時、やる気のなさやダルさが増したように感じることもありますが、作業完了後は、自分の体はもともとこんなに軽かったのか!とびっくり。驚いたお客様が、その報告を下さったりします。
実は今回の女性のお客様の主訴は「疲れが抜けない」でした。肌のきめ細かさは、ご本人も期待していなかった、思わぬプレゼントになりました。
『身体均整法学園』東京校・大阪校
~東京校25年度生募集中~
『各地の身体均整院』
『取材・広報』
ちなみに施術は、3回ともすべて肝臓賦活法を主とした「消化器型調整」。
当院ホームページのタイトルは肝臓整体『肝整』™の快風身体均整院です。
だからといって、何でもかんでも肝臓を整えればOK!と、極端な決めつけや宣伝をしたいわけではありません。
ただ、先日いらした「急に左腕がバンザイできなくなった」40代男性にしても、下図の青色の神経(左迷走神経)

を通じた肝臓と左肩の関係を視野に入れ、肝臓賦活法によって再びバンザイが楽になりました。
「10年間、毎晩休むことなく飲んでいましたから……これからは気をつけるようにします」とおっしゃっていました。
現代人の体についての悩みの多くに、何かしらのかたちで肝臓疲労は関わってくるようです。
「現代人用整体」という意味での「肝臓整体」なのです。
※均整法では悪い姿勢や動作が原因する歪みばかりではなく、その方の内臓のアンバランスを「消化器型」「泌尿器型」など12種類に分けて考え、調整することもできます。こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
※あなたのお悩み、痛む箇所をキーワードとして、右欄にある検索窓で、当ブログ内を検索してみて下さい。お悩み解消に役立つ情報が、きっと見つかります→
「このあたりです」と、指差す箇所を触らせていただくと、確かに背中の真ん中より少し下の左側が、モリモリッと張っています。
椎骨でいえば、胸椎10番~腰椎1番(下図参照)あたりまで。

この範囲からは、子宮・卵巣へ向けて神経がたくさん伸びており、婦人科系臓器の疲労では、特に左側に反応が現れやすいです。
女性は月のリズムに合わせて、この範囲の椎骨に、わずかながら歪みが出ます。
それは、子宮・卵巣が正常に働いている証拠なので、許容範囲であれば問題ありません。
例えば胃に関係する椎骨(胸椎3、5、7番や腰椎1、2番等)にも、食後には胃が働いている姿としての歪みが出ます。
ただし、許容範囲を超えると、今回の女性のように、凝りやシビレ、痛みにつながります。
お話を伺うと、先月から今月にかけて非常に仕事が忙しく、ようやく落ち着いてきたとのこと。
『身体均整法学園』東京校・大阪校
~東京校25年度生募集中~
『各地の身体均整院』
『取材・広報』
忙しい仕事に合わせて、心身をがんばれるようにコントロールしている自律神経が交感神経。左半身にはその交感神経の反応が現れやすいのです。
副交感神経の反応は、逆に右半身に現れます。
女性は排卵の時期を境に、交感神経と副交感神経の優位さが切り替わります。
今回の女性の場合、交感神経がもともと優位な時期(排卵から約2週間)に、仕事の忙しさにより、さらに交感神経を活動させる必要があり、交感神経自体の疲労が増し、左半身の反応が強く現れたようです。
体型は、左半身の緊張感に引っ張られるように左捻れになっていました。
右にはかなり捻りにくくなっていましたので、12種体型のうちF6(フォーム6。左回旋型。左に捻りやすい体型)調整を中心として、交感神経を鎮める方向へ導きます。
右にも左にも同じように捻れるように調整させていただきました。
このように、女性の施術には月のリズムを視野に入れると、施術の幅と的確さがぐんと広がります。
※均整法では悪い姿勢や動作が原因する歪みばかりではなく、その方の自律神経のアンバランスを12種類に分けて考え、調整することもできます。こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
※あなたのお悩み、痛む箇所をキーワードとして、右欄にある検索窓で、当ブログ内を検索してみて下さい。お悩み解消に役立つ情報が、きっと見つかります→
均整法では骨格、筋肉、内臓、神経、経絡と、あらゆる観点から体の歪みを見立てます。
お二人に当てはめてみると、男性は膝のお皿付近のももの筋肉(大腿四頭筋)が、女性は右首の胸鎖乳突筋(ウィキペディア参照)がそれぞれパンパンに張っていました。
このように細かく観るかと思えば、体を部分で分けずに、全体として大きくとらえることもします。
例えば、体に縦、横、斜めの線を何本も引いてみると、そのライン上に異常が重なっていることも多いのです。
今回の男性では、右膝を通る縦線を、頭のほうから垂直に、足先に向かって引いてみました。
女性も同じく、倒して痛む首の箇所を通る縦線を引いてみました。
するとどちらの方も、そのライン上の同じところにコリがあったのです。
胃の下、十二指腸と膵臓とが連結されている箇所(下図参照)。

「ファーター乳頭(大十二指腸乳頭)」と呼ばれます。胆のうから総胆管も伸びてきており、それぞれから胆汁や膵液を分泌して消化を促進する仕事があるため、食べ過ぎなどにより負担をかけ続けると、疲れてコリが出やすいのです。
また、ストレスによってもコリは出ます。胆のうが交感神経の影響をうけやすいためです。
今回の男性の場合は主に食事関係の負担、女性は就職活動疲れによって、同じ箇所にコリが現れた様子。
施術としては、お二人ともに均整法12種体型「消化器型」調整。正座も首倒しも、ファーター乳頭のコリがゆるむにつれ、動作の範囲が広がりました。
『身体均整法学園』東京校・大阪校
~東京校25年度生募集中~
『各地の身体均整院』
『取材・広報』
「腸こり」については以前お話ししました(「腸こりによる肩の痛み」参照)。
今がシーズンの花粉症についても、お悩みのお客様の多くには、この「腸こり」が何箇所も見られます。
食べ過ぎ飲み過ぎが習慣化している場合、体は消化活動に忙しく、風邪予防や花粉に対処するなどの防衛活動に力を回しきれていない可能性があります。
特に「今年から花粉症になった」「去年はそうでもなかったのに今年はひどい」「2年前はひどくて、去年は大丈夫で、今年はまたなっている」など、その年によりばらつきがある場合、春のシーズンを迎えるまでの食生活や運動習慣、睡眠など、生活習慣が乱れていなかったかどうかチェックしてみて下さい。
思い当たる節があれば、来年に向けて、今から体に、特に食べ過ぎ飲み過ぎなど、胃腸に負担をかけない習慣に切り替えておきましょう。
※均整法では悪い姿勢や動作が原因する歪み(外界からの歪み)ばかりではなく、その方のどの内臓から歪み(内界からの歪み)が生じやすいかを12種類に分けて考え、調整することもできます。こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
※あなたのお悩み、痛む箇所をキーワードとして、右欄にある検索窓で、当ブログ内を検索してみて下さい。お悩み解消に役立つ情報が、きっと見つかります→
整形外科では下頚椎の間が、せまくなっていると指摘されたそうです。触らせていただいても、確かに右に比べて左のほうが詰まった感じを受けます。
試しに施術で使うバストマット(約300g)の端を、フライパンの柄に見立てて持っていただいたのですが、水平に支えようとしても手首から曲がり、下がってしまいます。
フライパンを持ったり、包丁で野菜をトントントンと切ったりするときに使う、前腕の親指側の筋肉(長撓側手根伸筋・短撓側手根伸筋〜「筋肉.guide」参照〜)への神経は、主に下頚椎(頚椎5番〜胸椎1番)の間から伸びています。
そこで施術によって最終的には、下頚椎が整うことを目標にしなければなりません。ただ、直接頚椎を施術はせず、全体とのつながりの中で、連動して整うよう待ちます。
今回の男性の場合、調子の悪いのは左腕だけではありませんでした。
右腕も、痛くはないのですが、頭の後ろを掻くような動作のときに、右腕だけ後ろに回しにくいことが、長年気になっているとのこと。
先ほど腕への神経は下頚椎からとお話しました。もうひとつ、肩や腕の動きの支点となる意味で大切な椎骨があります。胸椎3番(下図参照。T1〜12のうち、上から数えて3つ目)。

胸椎3番の右と左を比べると、右がガチガチ、左はフニャフニャになっていました。
胸椎3番は肺の働きにも関係します。伺うと、1年前にタバコをやめたものの、それまでは長年、かなりの量の喫煙習慣があったそうです。
このように、悪い姿勢からの歪みではなく、内臓を酷使したことからの歪みを内臓同士のバランス関係で観る方法が、均整法にはあります。
『身体均整法学園』東京校・大阪校
~東京校25年度生募集中~
『各地の身体均整院』
『取材・広報』
今回は胸椎3番に、主に喫煙習慣により、体の内部から歪みが生じたととらえ、「呼吸器型(内界)」調整を選択。
下頚椎を直接施術はせず、他の椎骨を施術するうちに連動して整ったかどうかだけを途中途中で確認しながら進め、整ったところで施術は終了。
左手でバストマットを持っていただくとしっかり支えられるようになり、また、右腕の動きも大きくなりました。
下頚椎も大切ですが、さらなるポイントは胸椎3番の右と左、ガチガチとフニャフニャを同じ状態にし、主訴である左腕ばかり注目せず、右腕とのバランスをとることなのです。
※均整法では悪い姿勢や動作が原因する歪み(外界からの歪み)ばかりではなく、その方のどの内臓から歪み(内界からの歪み)が生じやすいかを12種類に分けて考え、調整することもできます。こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
※あなたのお悩み、痛む箇所をキーワードとして、右欄にある検索窓で、当ブログ内を検索してみて下さい。お悩み解消に役立つ情報が、きっと見つかります→
お二人に共通した特徴的な部位は、肩甲骨間の背骨の硬さでした。
今回の女性の場合は、この部分が、肋骨を含めてやわらかく大きく動くようになれば、問題は解決しそうです。
同じことは男性にもいえます。実は腰と肩甲骨間の背骨にも、切り離せない関係があるのです。
下図をご覧ください。「胸部弯曲」と示されている部分に、本来は肋骨と、その上に肩甲骨が付いています。

胸部弯曲を含む、脊柱全体のS字状カーブは「生理的弯曲」と呼ばれます。
正常な生理的弯曲に沿って筋肉や内臓、神経は配列されていますから、体に起こる様々な不調解決には、まずこの生理的弯曲の正常化が欠かせません。
きれいなS字カーブが乱れた上、どこかに動きの硬い部分が生まれると、その位置に配列されている内臓や神経も、働きに影響を受けます。
今回の女性であれば、上部胸椎とそこに付く肋骨の動きが硬くなり、肺をはじめとした呼吸器系の動きを制限している状態。
男性の場合は、少し視点を変えます。
胸部弯曲と仙尾弯曲、頚部弯曲と腰部弯曲とを見比べてみて下さい。弯曲の方向が同じです。
背中側だけで見ると、頚部と腰部は「谷」のかたち、胸部と仙骨は「山」のかたちといえます。
このようにかたちが似ている部分同士は、連動して硬くなりやすい性質を持ちます(同形相関)。
そこで、どちらの方も、均整法12種体型「肋骨型(呼吸器型)」調整により、生理的弯曲を正す方向に施術を進めました。
『身体均整法学園』東京校・大阪校
~東京校25年度生募集中~
『各地の身体均整院』
『取材・広報』
不調が慢性化してくると、施術の最初から脊柱調整をしても、なぜか整いにくいことがよくあります。今回のお二人もそうでした。
その場合のコツとして、次のことを視野に入れておくとよいでしょう。
乱れた生理的弯曲を、さらに肩関節と股関節でロックしてしまっている状態が、慢性的な不調の方にはよく見られます。
そこで、今回の場合であれば、女性は股関節から、男性は肩関節から(不調の箇所よりも遠い場所から)よく整えてロックをはずし、脊柱が整いやすい下準備を最初に行いました。
※均整法では肋骨型(呼吸器型)、骨盤型(生殖器型)など、その方のどこに歪みが生じやすいかを12種類に分けて考え、調整します。こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
※あなたのお悩み、痛む箇所をキーワードとして、右欄にある検索窓で、当ブログ内を検索してみて下さい。お悩み解消に役立つ情報が、きっと見つかります→