足を肺に向けて角度を合わせ、足首を持って揺らし、その揺れを、狙った場所に伝えて調整します。

実は、先々週記事の肺疲労のお二人には、喫煙の習慣がありました。言うなれば、肺そのものの疲労を起こす状況です。
先週記事のお二人には喫煙の習慣はありません。こちらは、肺の入れ物である肋骨が偏った姿勢により歪み、肺が押さえつけられ、疲労する状況でした。
状況に合わせて、揺すぶりの方向を、前の方々には前後、後の方々には上下と使い分けます。
同じような操作をしているように見えても、揺すぶりの方向を変えて、内臓の働きそのものに効かせたり、かたちを変えたり、筋肉や骨格を整えたりと、作用を選択しているのです。
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ところで、母乳の出の悪い側の大胸筋や小胸筋は凝っていて、肋骨自体の動きも硬いことが多いです。

先週記事内のお一人で、子育て中の抱っこなどの動作による、手首の腱鞘炎に悩む女性もそうでした。
足首からの揺すぶりが、肺経ライン→手首調整になるととともに、ちょうどタイミングよく、肋骨調整→母乳調整にもなりました。

また、男性の手技療法家は、女性のお客様の胸部周辺を整える必要があるときに、失礼がないよう、いろいろ工夫されていると思います。
そんなとき直接ではなく、今回のように遠隔で整えることができるのは、均整を選んでよかったと思う大きな理由のひとつです。
すべての不調を、均整法はかたちや動きに置き換える視点を持っています。
病院での受診も常に頭に置きながら、均整法視点もぜひ、ご活用下さい。
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※9月28日開催、均整法研修センター「施術モデル」募集※あなたのお悩み、痛む箇所をキーワードとして、右欄にある検索窓で、当ブログ内を検索してみて下さい。お悩み解消に役立つ情報が、きっと見つかります→
前回のブログに、胸椎3番は肺疲労の状況を表すとともに、肩の動きの支点にもなるとお話ししました。

今回の女性もご来院は8月初旬、今年の立秋(8/8)を越えて、すでに秋「肺」の季節。肺疲労を意識しながら観察を進めます。
胸椎3番の右側に、前回ブログの男性と同じく、やはり硬い凝りができていました。
同じ頃いらした別の女性(30代)は、親指つけ根が痛くなり、整形外科では腱鞘炎と診断されたそうです。
お子さんが生まれて間もなく、子育て中にまず右が痛くなり、かばっているうちに左もとのこと。
神経の流れとしては下頸椎を整えるのも大事ですが、ここでも漢方的に季節を意識するとよいでしょう。
抱っこしたり授乳したりしているうちに、どうしても肩が上がって巻き込んだ姿勢になりがち。胸の筋肉である大胸筋や小胸筋が常に縮こまり凝ってしまいます。
経絡ラインとしては、親指つけ根を通る肺経(下図参照)を常に縮めるかたちに。
よって、下頸椎を整えるとともに、胸の筋肉をゆるめ、神経ラインと肺経ライン、両方を解放する必要があるのです。

先の40代女性はデスクに向かっての設計の仕事が毎日長時間に渡っており、後の30代女性は子育てによる肩の巻き込み姿勢。
施術では肺の入れ物である肋骨(胸郭)を自らの姿勢で歪めている状態に、季節の影響による肺疲労が重なったと観ます。
胸郭への施術を視野に入れつつ、胸椎3番を含む均整法12種体型「肋骨型(内界)」調整を選択しました。
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今が冬の「腎」や、春の「肝」の季節なら、お二人ともまだ肩や手首はなんとか無事だったかもしれません。
腎は腰椎2番、肝は胸椎9番と、肩の支点である胸椎3番から大きく離れるからです。

日常生活上、偏った使い方を強いらなければならない箇所に、季節の影響により疲労した椎骨の位置が重なると、今回のような不調につながります。均整法で体へのダブルパンチを防ぎましょう。
すべての不調を、均整法はかたちや動きに置き換える視点を持っています。
病院での受診も常に頭に置きながら、均整法視点もぜひ、ご活用下さい。
※「内界」について:均整法では肋骨型、骨盤型など、体型を12種類に分けて考え、さらに悪姿勢や偏った動作からか来た歪み(外界からの歪み)か、内臓疲労から来た歪み(内界からの歪み)かを分けて調整します。12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
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胴体ごと回さないと、後ろを振り向けなくなっています。寝違えたことのある方なら、よく分かると思います。両側ですが、特に左への振り向きで、首の右側が痛くて辛いご様子。
今年の立秋は8月8日でした。漢方の季節の考えに沿うと、夏の「心」から、秋の「肺」に移る時期。
該当臓器の季節になると、もともとその臓器が元気な場合には全体的にもさらに調子よく、もしも弱っていた場合には、より不調になったり病気につながったりするのです。
漢方的に肺の様子を探るには、例えば「肺兪(はいゆ)」というツボの状態を観ます。
肺兪は胸椎3番(下図の上の赤丸)の両側に1つずつあり、今回の男性では、右が硬く凝っていました。

左右の肺兪のアンバランスは、間にはさまれている胸椎3番の状態にも影響します。やはり歪みとして現れていました。
胸椎3番は肩の支点でもあり、よく見てみると右肩もパンパンに張っています。そこから右首が引っ張られ、今回の首の状態につながっている様子。
肩だけゆるめようとしても、もとが肺の凝り(肺疲労)ですから、簡単ではありません。
肺兪とバランスを取り合うのは、「膀胱兪(ぼうこうゆ)」。椎骨では仙椎2番付近に当たります(上図の下の赤丸)。
仙椎2番を含む、均整法12種体型「泌尿器型(回旋型)」調整により、右肩の張りが減り、徐々に左への首の動きが増してきました。
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60代女性で、この時期になるとときどき咳き込み、しばらく止まらない方がいらっしゃいます。
先述の男性は秋の肺疲労が寝違えとして、こちらの女性は咳として現れるのです。
立冬(今年は11月8日)が近づくにつれ、症状が自然と落ち着くことを毎年繰り返しているとしたら、不調はかなり慢性化していると見ます。
この秋は症状を抑えつつなんとかしのぐとしても、来年はそうならないようにするためにはどうしたらいいでしょうか。
冬から春、夏にかけて、日常生活の中で体に負担をかけている習慣(喫煙、寝不足、食べ過ぎ、飲み過ぎetc.)の見直しが、地道ですがいちばん大切。
それでも自然と整っていかない、長年の悪習慣により固着してしまった歪みを均整法で解放しつつ、次の快適な秋を目指しましょう。
すべての不調を、均整法はかたちや動きに置き換える視点を持っています。
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※12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
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このようなときには、まず「吸いにくいか」「吐きにくいか」を伺います。
吸いにくい場合には頸椎4番、吐きにくい場合には頸椎6番に歪みのあることが多いのです。

均整法学園で現在担当中の授業「自他動操縦法」では、頸椎4番自動法、頸椎6番自動法、胸椎8番自動法……など、各椎骨を整えるために設計されているそれぞれの体操を学びます。
例えば胸椎8番であれば、正座をして後ろへ倒れるストレッチポーズからの背伸び。うまく決まると、胸椎8番が整います。
施術の流れの中で、その方の最優先で整えるべき椎骨が判明します。今回の女性であれば頸椎4番。右に少し回転していました。
自宅でもその椎骨を狙ったピンポイント体操を行っていただくと、施術後の変化も大きくなり、来院数も少なくて済むのです。
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頸椎4番は「吸気」、6番は「呼気」。同じように胸椎9番「筋肉」、腰椎3番「腸や卵巣」など、各椎骨が関わる身体の場所や働きが、すべての椎骨ひとつひとつにあります。
また、先日の身体均整法学園ブログ「自他動操縦法」授業(第3回)の中に紹介のあった頸椎2番・4番「顎関節」。他に頸椎6番「肘関節」、腰椎3番「膝関節」など、各関節に関係の深い椎骨も決まっています。
このことから、例えば腰椎3番自動法は、関節にとっては主に「膝」の、内臓にとっては主に「腸・卵巣」の、ふたつの面からの調整体操となるのです。
逆にいえば、日頃からよく歩くなど体を動かし、膝関節を適度に使っておくことは、腸や卵巣の健康にかかせません。
もちろん股関節、肘関節、肩関節他も同じです。
詳しくはこちら、『身体均整法』に、関節と椎骨の関係(P.99)、内臓他の働きと椎骨の関係(P.221〜226)に分けて詳しく書かれています。書店でも手に入りますので、参考にして下さいね。
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※均整法では、例えば頸椎4番は12種体型の中で「前後型」を構成する椎骨のひとつ、腰椎3番は「回旋型」の椎骨etc. と、その椎骨だけに着目せず、あくまでも全体の中の一部として整えます。12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
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整形外科では腰椎の椎間板ヘルニアから、と診断が出たそうです。
2、3日のうちにこうなった訳ではもちろんありません。何年もお母様の介護で大変だったご様子。心身両面からの疲労が集約されたのでしょう。
均整法視点からは、なぜ足指や腰に負担がかかり続けたかを探っていきます。
そのひとつとして、座った姿勢でお顔を下に向ける、天井を見上げる動作をしていただきました。
下には首がつっぱって向きにくく、天井はすんなり見ることができます。行き過ぎるくらいです。
首の動きの前屈(屈曲)がきつく、後屈(伸展)が楽。この様子から、後ろ重心が普段から強いことが伺えます。無意識に体重が後ろにかかりやすいのです。
真似をしてみると分かりやすいですが、立った姿勢でかかと側に体重を移していくと、あるところで後ろによろけてしまいます。
よろけないようにするために、無意識に足指に力を込め続けていると、今回の女性のような状況につながります。
また、脊柱も後ろ重心を支えるいくつかの点に負担がかかり続けます。前々回にお話しした下図の椎骨、胸椎1番、9番、腰椎5番です。

2015年7月18日ブログ
「中腰姿勢で痛めた腰や股関節にはここを調整」
より
整形外科で椎間板ヘルニアの診断を受けやすい腰椎5番と重なります。
視点を広げると、椎間板ヘルニアからの坐骨神経痛の土台が、こんなところに潜んでいるかもしれないのです。
施術としては、前々回と同じ「F2(フォーム2。後屈型)」調整が当てはまりました。
F2はF1と合わせて、均整法12種体型では「前後型(頭脳型)」と呼ばれ、ストレスによる脳疲労が反映されやすいタイプです。
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真後ろに近い後ろ重心タイプの方は、今回の女性のように、両足の同じ箇所に負担がかかります。
左か右、どちらかに偏った後ろ重心タイプの方は、片足にだけ負担がかかるかもしれません。
その偏り具合が強ければ人差し指と中指ではなく、中指と薬指に負担の箇所がずれたりも。
そこに、例えば薬指を通る胆経ライン(下図参照)からの胆のう疲労も重なると、「モートン病」と呼ばれる、しびれや痛みの土台にもなることがあります。

胆のうをはじめ、各臓器にはそれぞれに集まりやすいストレスがあります。
胆のうは漢方視点からは「怒り」の感情が、オステオパシー視点からは、レジで並んでいる列に割り込まれて「チッ」と舌打ちするような、細かなイライラがストレスになるようです。
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