施術後「(私の体)どんな状態ですか?」とご質問いただきました。
「いちばん目立っていたのは、上半身がガチガチで、下半身がフニャフニャなところです」とお答えしました。
多くの部下を抱え、毎日とても忙しくされている方。仕事に向けて頭をフル回転させる割合が多すぎていたようです。
体は様々なバランスの取り方をしています。
皆様もよくご存知の自律神経「交感神経」と「副交感神経」のバランス。
全身の筋肉を「伸筋」と「屈筋」に分けた場合のバランス。
心臓と胆のう、肝臓と小腸など、内臓同士のバランス。
そして今回のような「上半身」と「下半身」のバランス。他にもたくさんあります。
デスクワークで体をあまり動かさないまま、頭脳労働で頭ばかり使い続けていると、今回のように上半身が「実(じつ)」で、下半身が「虚(きょ)」の状態が生まれます。
「頭」と「体」のバランスが乱れた状態とも言い換えられます。
脳は、仕事のことだけを「頭」で考えていればよいわけではありません。生命を維持するために「体(内臓)」にも指令を出し続けています。
ところが、頭ばかり使って体を使わないと、使わない部分のコントロールがだんだんと効かなくなってきます。
分かりやすく極端な例を挙げると、2年前の大河ドラマ『軍師官兵衛』での、官兵衛少年時代。
何にでも興味を持つ官兵衛が、大人から武勇伝など面白い話を聞いているうちに、興奮してお漏らしをしてしまうクセのエピソードが描かれていました。
脳がひとつのことに集中して興奮の度が過ぎてしまい、下半身のコントロールが効かなくなった例です。
官兵衛少年はきっと野山を駆け回っていたことでしょうから、体を使っていなかったわけではないと思います。
その官兵衛少年でさえそうなってしまうのですから、現代人はなおさらです。
施術により上半身と下半身のバランスを取りながら、日々、体を使い、特によく歩くなど足腰を動かして、下半身コントロールを取り戻す必要があるのです。
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快風院『均整日記』、おかげさまで12年目となりました(感謝)。当ブログの考え方の核となる身体均整法。その学園Facebookページが2年前に立ち上がりました。どのようにして身体均整法を身につけていくのか、日々の授業の様子を知りたい方はこちらまで☆
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『各地の身体均整院』
『取材・広報』
逆に生理がずっと止まってしまう方もいます。
過去のブログ(2009年8月15日)でお話ししましたが、仙骨の上は副交感神経、下は交感神経のゾーンです。

このふたつの自律神経の切り替わりにより、正しい生理周期が保たれます。
周りに気を遣いすぎるなど、常に交感神経ががんばるタイプの女性は、仙骨の下を中心にお尻の下側が固まり、切り替わりがうまくいかなくなります。
上半身と下半身だけではなく、お尻(骨盤)の上下でもこのようなバランスの取り方を体はしています。
よって、フニャフニャになった下半身の中にも、妙に硬い部分、逆にさらに柔らかい部分ができたりします。
この組み合わせの状況により、生理が止まったり止められなかったりが起こるのです。
下半身全体に張りを取り戻すためには上半身と下半身のバランス施術。その上で、骨盤上下のバランス施術。
そして歩きを中心とした日常の習慣改善により、正しい周期を取り戻すことができます。生理周期にお悩みの方、ぜひご相談下さい。
すべての不調を、均整法はかたちや動きに置き換える視点を持っています。
病院での受診も常に頭に置きながら、均整法視点もぜひ、ご活用下さいね。
※均整法では「骨盤型」「肋骨型」「消化器型」など、体型を姿勢や動きによって12種類に分けて考え、さらに悪姿勢や偏った動作からか来た歪み(外界からの歪み)か、内臓疲労から来た歪み(内界からの歪み)かを分けて調整します。12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
※あなたのお悩み、痛む箇所をキーワードとして、右欄にある検索窓で、当ブログ内を検索してみて下さい。お悩み解消に役立つ情報が、きっと見つかります→
【お知らせコーナー】
※6月27日(月)開催:均整法研修センター「施術モデル」募集(5月の第4月曜日は身体均整師会全国講習会のため、センター営業をお休みします。)
※5月~6月毎週月曜日開催:「輪ゴム1本で歪みを整える」セミナー(熊本地震復興支援)
※輪ゴムを使った均整法の本、好評発売中です。「鼻水は止まりました! 目も何とかなりますか?」とのお声をいただきました。鼻も目もお辛い方は、103ページの輪ゴムの巻き方がお薦め。目は肝臓と深いつながりがあるのです。また花粉症歴の長い人は、応用として38ページの2本連結した巻き方で2、3日、巻きっぱなしをお薦めします。
『アレルギー性鼻炎は輪ゴム1本でよくなる』
(田川直樹、おかのきんや共著)
※輪ゴム均整の本を共著して下さった、おかのきんやさんの最新刊です。読むだけで元気になれます。
『あなたがいい。超訳手塚治虫』
施術にいらした当日は、すでに何日か経っていましたので、痛みはほとんどないものの、うなずいていただくと、まだまだ動きがぎこちなく、小さいです。
別の50代女性はギックリ腰で、しばらく経った後も、体を前に曲げる動作がしにくい状況が続いていました。
どちらの方も痛めた首や腰ではなくて、背中の真ん中あたり、胸椎9番に原因がありました。

ここで動作がひっかかり、お二人ともそれぞれ首や胴体を前に曲げることがしにくかったのす。
最初の女性は、首付近の硬そうなところや凝っているところを、ご自身なりに手をつくしてゆるめてみたとのこと。
その結果、一時楽になったように感じたものの、翌日、頭の重さを支えられないほど首が痛くなり、ベッドから起き上がれず、大変だったそうです。
背骨は頸椎7個、胸椎12個、腰椎5個、そしてその下の骨盤が連動して、全体でしなるように動いています。
胸椎9番が何らかの原因で固まり動かなくなった分、お一人は頸椎が、もうお一人は腰椎がその仕事を肩代わりして、いつもより働きすぎたための寝違えであり、ギックリ腰であるといえます。
よって、働きすぎて疲れ、ロックがかかってしまった頸椎付近を単独でゆるめて、無理にロックをはずすと、頭も支えられないほどの状況になってしまうのです。
そんなときには、背骨全体のしなりがうまくできなくなっていた原因である、胸椎9番のロックこそはずす必要があります。
具体的には均整法12種体型「前後型」のうちの「後屈型」調整を用います。
後屈型とは、体や首を後ろには曲げやすく、前に曲げにくい特徴があるタイプです。
胸椎の9番や1番、腰椎5番を支えにして動きますので、まさに今回のお二人にピッタリ。

胸椎9番は肝臓とも関連が深く、お二人にも肝臓疲労が一時的に関わっている様子でした。

そこで、ここでも胸椎9番を単独で考えず、背景に肝臓疲労があるということを視野に入れます。
後屈型調整を通じて肝臓を整え、結果的に9番ロックがはずれるように持っていくのです。
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勉強会はその日のテーマを「骨盤」や「頸椎」など、限定して開催することが多いです。
例えば頸椎調整の練習をばかりして他をしないと、先にお話しした寝違えのように、背骨が動きすぎる部分と動かない部分との差を作ってしまい、翌日起き上がれないほど痛めてしまうかもしれません。
仕上げにきちんと全体のバランスを取るか、体に余分に入った刺激をしっかり抜いてから終わるようにしましょう。
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※均整法では「前後型」「回旋型」「骨盤型」など、体型を姿勢や動きによって12種類に分けて考え、さらに悪姿勢や偏った動作からか来た歪み(外界からの歪み)か、内臓疲労から来た歪み(内界からの歪み)かを分けて調整します。12種体型については、こちらもどうぞご参考に。快風院症状別体型紹介ページ『12種体型』
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別の40代男性。椅子に座ろうと膝を曲げていくときに右膝が痛む。
ときどき当ブログのテーマに掲げる「季節」の影響。今回のお二人にもまさに現れていました。
今は、暦上はすでに「夏」。5月5日が「立夏」だったのです。
立夏や立春など、季節の変わり目の前後10日くらいに、体には様々な変化が現れます。お二人とも痛みだしたのはゴールデンウィーク頃とのこと。
春は「肝」の季節。夏は「心」の季節。体調がよいと「肝」から「心」へのバトンタッチがスムーズです。
ひとつ前、あるいはいくつかの季節にまたがって内臓疲労がたまっていると、このバトンタッチがうまくいきません。
お二人の背中、胸椎5番と9番に歪みが目立っていました。
胸椎5番は「心兪(しんゆ)」に、胸椎9番は「肝兪(かんゆ)」に近く、それぞれ心臓や肝臓の疲労が現れやすいのです(下図参照)。

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均整法では姿勢や動作を12種類に分けて考えます。
胸椎5番と胸椎9番はちょうど、12のうちの「前後型」を構成する椎骨として同じグループに所属します。
前後型というのは、体の前屈や後屈など、‘前後’への動きに特徴があります。
そのような視点から膝関節をよく観させていただくと、特に最初の男性は、膝が必要以上に反る傾向にありました(「反張膝」といいます)。膝関節の前後バランスの乱れととらえることができます。
こうして、膝の状態をよく観させていただいた上で、施術では膝には触らずに、胸椎5番と9番を中心とした「前後型」調整を用います。
あくまでも全体のバランスの中で、膝の状態が自然と整っていくことを目指すのです。
膝関節に影響の大きい椎骨は「腰椎3番」ですが、今回のように季節の関係などで他の椎骨の影響のほうが大きいときには、セオリーにこだわらず臨機応変にいくとよいのです。
ちなみに二人目の男性は、体を‘捻じりながら’椅子に座るときに特に痛むとのことでしたので、腰椎3番を含む「回旋型」調整の要素を少々、前後型調整に加えました。
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膝に限らず、この時期、なぜだかわからない不調を毎年繰り返す方には、12種体型「前後型」調整を「肝」から「心」へのバトンタッチ施術としてお勧めします。
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せっかく治りかけまで掃除を我慢したのに、ついついまたほじって、再び痛めてしまったり。
口の中、ほっぺたの裏を噛んで傷ができ、注意していたのに、テレビを観ながらご飯を食べていて、また同じところを噛んで痛い思いをしたり。
怪我をしたところの傷口を、わざわざ開いたりこすったりしてはいけないことは、誰でも知っています。
たとえばこんなこともあります。40代女性。1ヶ月ほど前から右の股関節が痛む。きっかけは柔軟体操中の開脚だと思うが、なかなか治らないとのこと。
このようなときには、病院を受診しつつ、全体のバランスも観るとよいのです。
うつ伏せで膝を曲げて左右に開くと、右だけがずいぶん開きます。右脚がずいぶんと内股ということでです。股関節が「内旋」しているといいます。

今回痛めたために、内旋してしまったわけではありません。逆に、もともと内旋していたため、開脚ストレッチは右が苦手。そこを無理したために痛めたのです。
右股関節が内旋している分、左股関節はバランスをとるために外旋となり、下半身全体としては左に捻れ、バランスをとるために、上半身は右に捻れていました。
均整法12種体型では「右回旋型(F5。フォーム5)」に分類されます。

右の股関節内旋は、いわば氷山の一角。氷山全体である右回旋型を整えなければ、痛めた右の股関節に、日常生活の中で立ったり歩いたりするだけで、負担をかけ続けてしまいます。
冒頭の耳ほじりや口の中を何度も噛むのと同じことを続けるようなもの。いつまでたっても治る流れに乗れないのです。
そのようなことをご説明しながらの右回旋型調整。痛めた股関節のある下半身ではなく、上半身の右捻れを整えていうちに、うつ伏せでの股関節内・外旋は、自然に左右がそろっていきました。
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回旋型の特徴や整え方は、「身体均整法学園ブログ」12種体型 回旋型 泌尿器型の特徴をご参照下さい。
ちなみに、耳の不調が治りにくいのは、かたちの似ている腎臓の疲労、口の中を噛みやすい=口の中がむくんでいるととらえれば、むくみは肝臓疲労の現れであることが多いです。氷山の本体である腎臓や肝臓疲労を整えるとよいでしょう。
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